配置転換の制限(勤務場所又は職種の限定)に係る判例一覧

[職種の限定]
東亜石油事件(昭和51年 東京高裁判決)
「会社の就業規則においては、業務上の都合により、職場、職務の変更を命ずることがある旨の規定があり、採用の際に、会社の諸規定を守る旨の誓約書を提出していた。」


日産自動車事件(平成元年 最高裁第一小法廷判決)
「20年近く機械工として勤務していたが、職種限定の黙示の合意は成立していないとされた。」九州朝日放送事件(平成10年 最高裁第一小法廷判決)「24年間アナウンサー業務に従事していたが、職種限定の黙示の合意は認められなかった。」


古賀タクシー事件(平成11年 福岡高裁判決)
「タクシー乗務員に職種を限定して採用されているものの、タクシー乗務以外の業務に一切就かせないという職種を限定したものではないとして、労働者の同意のない配置転換命令を有効とした。」


東京サレジオ学園事件(平成15年 東京高裁判決)
「児童指導員から調理員への配置転換につき、労働契約締結当時、児童指導員の資格も職歴も有していなかったことから、職種限定の合意が認められなかった。」


[勤務場所の限定]
ブック・ローン事件(昭和54年 神戸地裁決定)
「独身女子社員に対する配置転換命令が、募集広告の内容、通勤時間等を考慮した上で、勤務場所の限定について黙示の合意があるとした。」


新日本通信事件(平成9年 大阪地裁判決)
「採用面接時に、仙台以外に転勤できない旨支店長に伝えていた。」


グリコ協同乳業事件(昭和47年 松江地裁判決)
「将来会社の幹部職員となることが予定されているような者については、全事業場を労働契約上の勤務場所と解することも可能であるとし、また、勤務場所が広範囲である労働者については、会社の合併後において、労働契約上の勤務場所は当然変更を受けるものとした。」


日本コロムビア事件(昭和50年 東京地裁判決)
「求人票や募集広告における勤務場所は、当初における予定の職種、勤務場所を一応示すにとどまるものであって、将来とも職種、勤務場所を限定する趣旨のものとみることは困難とした。」