安全配慮義務に係わる判例一覧

陸上自衛隊八戸車両整備工場事件(昭和50年 最高裁第三小法廷判決)
「国は、公務員に対し、国が公務遂行のために設置すべき場所、施設もしくは器具等の設置管理または公務員が国もしくは上司の指示の下に遂行する公務の管理にあたって、公務員の生命及び健康等を危険から保護するよう配慮すべき義務(安全配慮義務)を負っているものとされた。」


川義事件(昭和59年 最高裁第三小法廷判決)
「使用者は、労働者が労務提供のため設置する場所、施設もしくは器具等を使用し又は使用者の指示のもとに労務を提供する過程において、労働者の生命及び身体等を危険から保護するよう配慮すべき義務(安全配慮義務)を負っているものとされた。」


三菱重工業神戸造船所事件(平成3年 最高裁第一小法廷判決)
「下請企業の労働者が造船所(元請)で労務の提供をするにあたって、元請の管理する設備、工具等を用い、事実上元請の指揮、監督を受けて稼動し、その作業内容も元請の労働者とほとんど同じであったという事実関係の下においては、元請負人は、下請企業の労働者との間に特別な社会的接触の関係に入ったもので、信義則上当該労働者に対し安全配慮義務を負うものであるとした原審の判断を認容した。」


電通事件(平成12年 最高裁第二小法廷判決)
「使用者は、業務の遂行に伴う疲労や心理的負荷等が過度に蓄積して労働者の心身の健康を損なうことがないよう注意する義務を負うとされ、労働者が恒常的に著しく長時間業務に従事しその健康状態が悪化していることを認識しながら負担軽減措置をとらなかったことにつき過失があるとされた。」


セイシン企業事件(平成13年 東京高裁判決)
「本件工場においては、日常の一般的な安全教育・安全管理の面でも、労働者が本件機械の操作に従事するにあたっての個別的な安全指導・安全管理の面でも、いずれも十分でなく、使用者には、他に経験の豊かな従業員を配置するという面でも安全確保のための配慮を欠いた過失があるとして、使用者の安全配慮義務違反を認めた。」